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長寿について
参考資料 世界調査からみた沖縄の長寿要因
日本の男女の平均寿命は世界中で最も長く、中でも我々の実験的研究や15年かけてWHOの協力により実施してきた国際共同研究によって、日本人の長寿は日常の食生活によるところが大きい事が証明されてきた。”人は血管とともに老いる”といわれるように、循環器疾患(CVD)、すなわち、心筋梗塞や脳卒中が多い集団は長寿ではありえない。今から20年前、脳卒中は日本人の死因の第一位であったが、遺伝的に脳卒中を例外なく発症してくるラット、脳卒中易発症ラット(SHRSP)の実験で、たとえ脳卒中の遺伝子を有していても栄養によって脳卒中が予防できることが証明された。

そこでこのモデル動物での研究成果が、ヒトの脳卒中などCVDの予防にも応用できるのかどうかを確かめるため、さまざまな食生活をしている世界各国の人々のCVDと栄養との関係の調査をWHOの協力を得て、これまで15年かけて実施してきたのがCVDと栄養・国際共同研究WHO−CARDIAC(WHO−Cardiovascular Diseases and Alimentary Comparison)Studyである。この調査の特色は、血圧の測定も精密な自動血圧計を使用し、栄養調査も24時間の尿を集め、また採血して栄養摂取の生物学的マーカーによって正確に国際比較しうる点などである。

世界25カ国、60地域の48‐56歳の男女、それぞれ100人、合計で約10,000人以上の方々の調査の結果、まず、CVDの共通のリスク、高血圧は肥満と食塩の摂り過ぎ、それにマグネシウム、さらに蛋白質の摂取不足なども関係する。沖縄住民の食塩摂取量は日本の8地域でも最低であった。この高血圧は脳卒中のリスクとなるため、脳卒中による死亡はやはり食塩、すなわちナトリウムの摂取が多く、ナトリウムに比べてカリウム摂取が少ない地域、さらに血液中のコレステロールが低すぎる地域で多い。

一方、虚血性心疾患は、血中コレステロールが高い地域ほど多く、沖縄住民のコレステロール値は両者が最低となる。まさに”中庸の値”(180−200mg/dl)であることがわかった。さらに虚血性心疾患は魚介類に多く、血圧、コレステロールを低下させるタウリンの尿中排出が多い程、また、大豆に多い女性ホルモン様作用のあるイソフラボンの尿中排出が多い程、さらに魚油に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸が血中のリン脂質に多いほど少ないことも確かめられた。これらも沖縄住民を含め日本人では特に多いことから、沖縄で豊富な魚介類や大豆製品が虚血性心疾患を少なくし、沖縄の長寿に貢献しているといえる。

沖縄住民と沖縄からハワイ(ヒロ)やブラジル(サンパウロ、カンポグランデ)に移民した日系人の比較調査により、ことにブラジルの日系人では血中のn-3系脂肪酸は半減し、心電図異常や血糖値が高値を示すリスクの高い者の割合が明らかに増加していた。そこで、高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病傾向を示すリスクの高い日系人に1日3gのDHA、5gのわかめの粉末、50mgの大豆イソフラボンを10週間にわたって摂取してもらったところ、血圧や血清コレステロールが有意に低下し、イソフラボン群ではさらに骨からのカルシウムの喪失が抑制されることが、24時間尿中のピリジノリン、デオキシリピリジノリンの測定により証明された。

したがって、日本食の中でも大豆、海草、魚を豊富に摂取する沖縄の食生活こそがCVDの発症を抑え、沖縄の世界一の長寿を支える大きな要因であるといえる。

「第52回 日本栄養食糧学会大会」(98’4/16〜4/19:沖縄コンベンションセンター)要旨集より
長寿を達成するための10の条件
沖縄県の長寿の秘訣(家森幸男・京都大学大学院教授の研究)
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